可処分所得はどんどん減っていく&外食の話

消費税は10%になったが、これからも上がるそうだしものわかりの良い普通の有権者様はそれを是とするだろう。
そして、収入はおまえら自身のせいで増えないのだ自己責任だ、という社会に今度ますますなっていく。「収入が増えないから働がざるを得ない」を「高齢者はみんな働きたがっている」と言い換えられて良いように使いつぶされていく。

いやあ、終わってますね。

となるとどうなるか、財布のひもを締めざるを得ない。だって政府からそう動機づけられているんだから仕方がない。どんどん景気は悪くなっていくがそれが政府の方針なのです。

ところで、最近気づいたことがある。ささやかな外食のために出かけて店に入ると、「そんなに混んでないのに席に通されずにしばらく待つ」「注文したものが出てくる時間が明らかに遅くなった」というのが増えた。
そりゃ仕方ないよね、お店だって色々大変で値上げするしバイトの数を減らさないとやってけないもんね。

さて、私にできることはなんだろう?外食しに行っても店の忙しさに拍車をかけるだけなので、外食は控えている(少なくとも頻度は減った)。自分の生活防衛のために財布の紐も締めないと野垂れ死んでしまう。今後は今より良くなるなんてファンタジーをみんなで否定してそのような政策がすすめられているのだから仕方ない。

仕方ないんじゃ。

「お金に頼らず生きたい君へ 廃村「自力」生活記」服部文祥

サバイバル登山、アーバンサバイバルの服部文祥氏の本。現代の社会・経済構造やそれに否応なしに組み込まれている我々、という問題意識を根底に進んでいく本だと思った。

登山をする中で知った廃村の土地付き廃屋を購入し、家屋の掃除・補修・改造をし、ライフラインを整備し、テレワークをしながら狩猟をしつつ生活をしていく、という内容。

小屋暮らしセミリタイヤのエクストリーム版、という感想を持った。これを真似できる人は少ないと思う、少なくとも私には無理だ。

しかし、服部氏の持つ問題意識を持つ人は私を含めそれなりにいるだろうし、この書籍から何かを採り入れて生き方に反映できるのではないか、と考えた。ひ弱で現代の経済構造に組み入れられている私にも参考にできることがある。

Amazonでの購入リンク:「お金に頼らず生きたい君へ 廃村「自力」生活記」服部文祥

人を追い込んで殺人鬼にする方法 / 「つけびの村」高橋ユキ

 2013年7月に山口県で発生した連続放火殺人事件に関する本。

 マスコミで報じられた、「殺人事件の原因」や「閉鎖的な村の実態」はかなり違う、ということが集落の人への聞き取りなどを根拠に指摘されている。そして容疑者本人との接見についても書いてある。

 この事件は、誰かが「この人を追い込んで殺人鬼にしてやろう」としたわけでもないのだが、色々な歯車がずれて(かみ合って?)結果としてあのような惨劇が起きてしまった…という感想を持った。

 読んでいて、読み終えて正直寒気がした。自分もちょっと間違えば頭おかしい認定されて(あるいは本当に頭がおかしくなって)凶行に走ってしまうのではないか、という恐怖。

Amazonでの購入リンク:「つけびの村」 高橋ユキ