閉塞感とか生きることとか

ポイポイポイ (集英社スーパーダッシュ文庫) ポイポイポイ (集英社スーパーダッシュ文庫)
桑島 由一 萩原 美寛

集英社 2007-10-25
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 田舎社会の、あるいは日本社会の閉塞感なんてことが色々なところで語られ、自分もたまに語ったり考えたりする。
 昔は自分の社会が閉塞的であるとか考えていなかったように記憶している。色々と嫌なこと辛いことはあったけど、それを地域社会の閉塞感に結びつけるようなことはなかった。色々なことをよくわかってなかったし余所の地域のことなんて知らなかったし、閉塞的って概念が無かったんだと思う。
 今は、田舎社会の閉塞感がどうだとかそんなことを思うようになっている。それは田舎以外の社会状況等色々なことを知って、ものの見え方が変わったからなのかもしれない。別に閉塞感を知らないままに田舎で十分に生きていけたのかもしれない。

 自分が生きることについても、先のことは何もわかんないし常にうすぼんやりとした不安や希望がある。良くない方向には未来が確定しているように見えてしまい、良い方向に希望を持つことは結構難しい。

 人生を前向きにがんばろう!とかそういう紋切り型の物言いに対しては冷ややかな感情が湧き出てくるし、実際胡散臭いヤツらが他人を食い物にするためにそういう言葉を囁きかけてくるのであるが、そういった紋切り型の物言いってのはそれはそれで立派に存在価値があるんだなあ、ということを思うようになってきた。そう思わなければやってられない、ってのもあるのかもしれないが。

 まあ世の中って色々生きづらい要素はあるし、人生の不安についても尽きることがないよね、ということに対して登場人物たちが悩み苦しみ行動して、生きるってなんなんだろうね、ということに関して登場人物の口から色々なことが語られ、色々とあがき動き回る。ああ「青春小説」だなあ。

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